栩野幸知の刺青画 その壱

15年くらい前、東京で開催した2回目の個展の時に「刺青の展示」を企画し、その折に製作した物です。原寸大(人間に刺青する大きさ)で描かれています。
刺青を展示するのに、『紙やキャンバスに描いたんじゃあ面白く無い』と言う事で、皮に描いてみたら(山羊だったかひつじだったか?取り敢えず人間の背中くらいの丁度良いサイズでした)、意外と評判が良く、殆ど売れてしまいました。
この2枚は、その個展の案内はがきに使用した記念品と言う事と、もし自分が背負うとしたら「このデザイン」と言うことで非売品になり、現在手元に残っています。

高木彬光さんの「刺青物語」にも、「刺青をした人の皮を剥がしてなめした物」と言うのが出て来ます(※これをコレクションしている人が殺されるお話でした)。ボクも、ある映画の撮影で医大の解剖室をお借りした折に、本物の人間から剥がした皮(刺青がはいっている)を見せて頂きましたが、あんまり気持ちの良いもんじゃあ有りません。「なめし」自体が良くなかったので、古いスルメみたいにカチカチになっていました。
解剖学では刺青をした遺体は、リンパ線の研究に適しているとかで、皮を剥がしてサンプルにされる事が多く、その剥いだ皮とか言うお話でした。